スーツを仕立てることそのものよりも、「誰が、どんな想いで着るのか」に重きを置いております。肩幅や袖丈といった寸法を合わせるのは大前提ですが、それ以上に、どんな場面で、どのような印象を与えたいのかを丁寧にお伺いすることから始めます。

例えば、成人式を迎える若い方には、少し背伸びをしつつも、その人らしさを損なわない装いを、就職活動で自信を持って面接に臨みたい方には、誠実さと清潔感を印象づけられるバランスを見繕います。立場や目的が変われば、ふさわしい形や色合いも自然と変化します。着る人にしっくりと馴染み、日常の動作の中で自然に見えるスーツを形にいたします。

スーツの印象を大きく左右するのが、シャツやネクタイ、ベルト、靴といった周辺のアイテムです。スーツだけでなく、アイテム部分まで含めたトータルのご提案を行っております。長年靴関係の仕事に携わってきた経験から、専門的な知識をもとにアドバイスが可能です。足のかたちやサイズ、歩き方に応じて、見た目だけでは選べない一足をご案内いたします。

スーツと靴のバランスが整うと、立ち姿がより美しく見えるだけでなく自然と歩行にも無理がなくなります。当店の革靴はハンドメイドが多く、日本を代表する熟練職人が手間暇をかけてお作りしております。お時間を頂戴しますが、一足とじっくり向き合うことで長年お履きいただける心地よい一足を目指します。

スーツに袖を通すという行為には、その人の想いや背景が込められています。ただ身にまとうだけでなく、自分自身と向き合い、相手にどう見られたいかを考えるきっかけにもなるのがスーツという存在です。お客様が着用する場面や目的、ご要望をしっかり伺いながら、一人ひとりに合わせたスーツのご提案を行っております。

成人式や就職活動、結婚式、入学式、卒業式など、人生の節目となる場では服装が与える印象が大きな意味を持ちます。だからこそ、どんな装いがふさわしいのか、どんな色がお似合いになるのか、そのような細かな部分まで丁寧にご案内いたします。